井上研究室


研削機械要素の制御,研削加工制御

概要

工作機械はより高速化、高精度化あるいは小型化が図られ、加工精度もさらに高さが要求されてきています。機械要素や加工方法により制御を取り入れることはこれらの要求に答えるひとつの方向であり、研削加工を対象として次のような開発的研究を進めています。

1.研削盤砥石ヘッドのコラム把持機構

小型かつ高剛性高精度な研削盤の垂直しゅう動部を作るため、圧電アクチュエータを簡単なON,OFF制御により駆動して砥石頭が案内面を把持する機構を組み込んだ能動的垂直案内機構について実験・研究しています。研削時は把持固定し、切込み動作時は把持を解除すれば、極めて高剛性な加工と微少かつ高精度な切込みを得ることができると考えます。

2.倣い研削、補正研削

研削加工面の仕上がり形状は多くの要因による形状誤差が生じます。これらの形状誤差をなくし、高精度な平面を得る一手法として工程間の測定による補正研削があります。圧電アクチュエータを内蔵する上下方向微駆動テーブルを使用し、研削工程の間にセンサを砥石下に取り付けて形状を測定し、誤差分をパソコンに取り込んで研削加工時にパソコンから補正出力を出しながらテーブル駆動して補正研削します。研削盤テーブルにテンプレートを取り付け、台にセンサを取り付けて形状に比例する出力をアクチュエータに入力しながら研削すれば倣い研削にもなります。

3.圧電素子による直進駆動機構

超精密測定器や加工機の送り駆動機構や位置決め機構に圧電アクチュエータが多用されています。ねじや摩擦駆動に対して、高速高剛性な伸縮動作のみで駆動でき、微少連続送りや超精密な位置決めに適すためであります。当研究室では送り剛性や推力が重要となる一般の加工テーブルへの適用を目指し、基礎的な駆動特性を検討してきました。基本的には尺取虫運動を与える2つの駆動ユニットを有するテーブル送り機構です。案内面は単純な構造の平行平面と垂直平行なしゅう動部からなり、垂直しゅう動面で2つの直進送り駆動要素をはさみます。テーブル進行方向に伸縮してテーブルを直進駆動する PZTアクチュエータと、伸びて案内面に押し付けて駆動ユニットを把持するPZT アクチュエータを有します。切削力などの負荷に対するテーブル送り駆動や位置決めについての基礎的な特性を把握し、開発方針や製作設計の指針を得ることができました。位置決め駆動の開発・研究中です