指示動作の定量的評価に関する研究
白井 拓夫
卒業研究の発表や学会での報告など、OHP等によって図・表・説明項目を発表する機会は多い。その場合、限られた時間・空間で必要な情報を伝達する必要があり、図面(画像)をただ見せるだけでなく,指示棒などを使って、要所要所を指し示す方が視聴者に内容を理解させやすい。このような視聴者の注意・興味を促す技術は「キュー」と呼ばれ、画面中の重要個所を下線や色で目立たせることや、視覚呈示情報と同期した口頭説明も、これに含まれる。コミュニケーション技術としてキュー技能の獲得は重要であり、キュー技能を定量的に評価し、適切な技能を教授するための基礎的な知見を得ることの意義は大きい。本研究は、キュー技能の解析に関する第一段階として、特に指示動作に限定して解析を進め、その定量的な評価法を考案し、キュー技能の会得、向上に寄与することを目的とする。