5月28日（水）4限に、産学協同科目である｢産業探究｣において、フラー株式会社の渋谷修太氏からご講演いただきました。

　渋谷氏は新潟県佐渡島出身で、筑波大学を卒業後、2011年にフラー株式会社を創業、代表取締役に就任されました。フラー株式会社は、スマートフォンアプリの開発を中心に、全国の企業や公的機関の事業を、システム開発やデータ分析の面でも支えるIT企業です。
　同社は、新潟県を本拠地とし、アプリを使った地域活性化や高等専門学校での教育支援など、企業の力を地元に還元する活動にも力を入れておられます。
　また、渋谷氏は、2016年に、世界有数の経済誌であるForbesにより、30歳未満の重要人物「30アンダー30」に選出された、世界で注目を集める実業家でもあります。

　講演では、「起業家の力で、故郷を元気に。」と題し、渋谷氏がITの分野で起業を志すきっかけとなった出来事や、現在も一緒に仕事を行う仲間たちとの出会い、シリコンバレーで目の当たりにした日本と海外の違いなど、自身の今につながる経験をはじめにお話いただきました。また、日本の中心である東京ではなく、地元新潟県を拠点とした事業展開の重要性や、起業家の数が少ない新潟県において、学生を中心とした若手が起業を目指す上で身に着けるべき素養などについてもお話をいただきました。
　大学卒業後に就職を選ぶことがほとんどである本学の学生にとって、将来の夢を見つけるためのカギを、講演を通してお伝えいただき、今後の学生生活を変えるきっかけとなる貴重な機会になりました。

 　受講した学生からは、「地元が抱えている問題を調べ、その解決策及び解決に必要な技術を今後身に着けたい」「大学の受動的な課題ではなく、解くべき課題を自ら模索することが印象に残った」といった感想があり、普段の大学の課題や研究では気づかない、将来の夢を見つけ、そこに向かって必要な行動を考える、大変有意義な講演となりました。

　講演終了後、渋谷氏から、著書『友達経営 大好きな仲間と会社を創った』を本学図書館に寄贈いただきました。