建築都市学系

生活環境・空間デザイン研究室

黒木 宏一准教授

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研究概要

少子高齢化のさらなる進展を迎えた今日、高齢者の暮らす住まいや施設のあり方、地域での生活のあり方を考え、方向性を示すことが求められています。 高齢者の暮らしの器となる高齢者施設のあり方は、近年、介護のしやすい「施設的」環境から、高齢者がこれまで暮らしてきた住宅の環境へ近づける努力がなされてきています。また、高齢者が地域で最期まで生き生きと暮らしていく手法にも大きな注目が集められています。 私たちの研究室では、こうした社会的な流れ・要求に合わせ、高齢者施設を本来あるべき「住まい」へと転換させるような計画手法、高齢者が自立して地域で暮らしていける地域環境のあり方に主眼をおいて、今後の豊かな高齢化社会を形づくる研究を行っていきます。

研究内容

高齢者の暮らしの質を高める施設計画・提言

施設環境を、如何にして住まいへと近づけるか、そのヒントが、高齢者施設での高齢者の生活の仕方にあります。特別養護老人ホームや認知症高齢者向けグループホームなど、さまざまな施設に足を運び、高齢者の過ごし方や、介護スタッフの動き、ケアの仕方など、 参与観察を行います。さらに、施設空間との関係性を明らかにし、今後の施設計画のあり方を探るとともに、介護スタッフや施設運営者への施設環境のあり方の提言し、具体的な施設計画へと結びつけます。

地域の特性に合わせた高齢者の地域生活に関する研究

高齢者が住み慣れた地域で暮らしていくことは、施設での生活と比べて、その豊かさは比べものになりません。如何にして最期まで地域で住み続けることが可能になるのか、その実現可能性を探ると共に、雪国という気候風土、農村・漁村、都市部・過疎地域といった地域の特性に合わせ、どういった地域資源が高齢者の地域生活をより豊かにするのか、そのメカニズムを探り、今後の豊かな高齢者の暮らしのあり方を提言します。

多様な世代と関われる場・住環境に関する研究

核家族化や家族そのものの形が変容している今日、多様な世代が共に暮らせる環境は姿を消してきています。高齢者施設の様に、同世代のみが関わる環境ではなく、多様な世代と関われる環境は、高齢者の単調な暮らしにハリや刺激を持たせ、暮らしに豊かさをもたらします。また、逆に、子供や若者といった世代にとっては、日常的に関わることが少なくなった世代と関わることができる環境ともなります。そうした多世代が共に過ごせる・暮らせる環境の実現可能性、暮らしの意味・これからの社会への有用性を明らかにしていきます。

企業の方へ

生活環境の質の向上を目指した高齢者施設の設計手法、QOLを高める地域施設や暮らしのデザインを研究しています。こうした研究の成果を、これからの施設計画やまちづくりなどに活かすべく、企業からの講演依頼にも対応しています。また、建築分野に限らず、小学校、中学校、高等学校の住まいや高齢者の暮らしに関する家庭科教育、総合学習などへの参画も行っています。 また、高齢者福祉施設の運営者の方には、施設環境改善の共同研究や、助言、設計等のアドバイスも受け付けています。

メンバー

教職員

准教授
黒木 宏一

連絡先

生活環境・空間デザイン研究室

TEL: 0257-22-8205
E-mail:kurogi@niit.ac.jp
E-mailアドレスの「@」を半角に置き換えてください。

リンク

研究に関するインタビュー(受験生向け研究紹介)

研究室ガイド

関連サイト(ケアスル介護)

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