富永禎秀センター長が3月4日、シンガポール国立大学(National University of Singapore、略称:NUS)でセミナーと講義を行いました。このセミナーと講義は、以前から交流のあった同大学のデザイン・エンジニアリング学部(College of Design and Engineering)建築環境学科(Department of The Built Environment)のCHEW Lup Wai助教授の招きによって実現したものです。セミナーは 「CFD simulation of near-field pollutant dispersion in the built environment」と題して、学部の全教職員・全学生に対してオープンな形で行われました。富永センター長は、風による市街地の汚染物質の拡散問題の特徴と、それをComputational Fluid Dynamicsでシミュレーション解析する際の課題を解説しました。

一方講義は、大学院生向けの授業科目「Building Performance and Sustainability(建物の性能と持続可能性)」の特別講師として「Advances in Urban Wind Environment Simulation -Development of best practice guidelines-」のテーマで、同センター長が長年その策定や整備に関わってきた、日本建築学会の市街地風環境CFDシミュレーションのガイドラインについて、その開発の経緯や今後の課題について解説しました。学生や教員から多くの質問があり、これらの問題や技術に対する関心の高さがうかがえました。

その後は共同研究に関する打ち合わせを行い、当センターとCHEW Lup Wai助教授は、今後も研究交流を図っていくことを確認しました。