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【コラム】新型ウイルス感染症対策と空気の流れについて(1)

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【コラム】新型ウイルス感染症対策と空気の流れについて(1)

新型コロナウイルスの集団発生防止対策として、3つの「密」、すなわち密閉空間、密集場所、密接場面を避けることが呼びかけられています。そして日常生活の中で、この3つの条件が同時にそろう場所や場面を避けるために、以下の行動が推奨されています。
・換気を行う(可能であれば2つの方向の窓を同時に開ける)
・人の密度を下げる(互いの距離を1、2m程度空ける)
・近距離での会話や発声などを避ける(やむを得ない場合はマスクを付ける)
(政府専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の見解」より)(政府専門家会議「新型コロナウイルス感染症対策の見解」より)

このうち「換気」は、風・流体の動きとも密接に関連しますので、今後、風・流体工学の視点で、新型コロナウイルスの感染症対策に関する情報を紹介していきたいと思います。

ウィルスの感染経路の可能性には、飛沫感染、接触感染、空気感染の3つがあり、換気は主に「空気感染」に係わります。まず注意していただきたいのは、世界保健機関(WHO)の見解によれば、主なウィルスの感染経路は飛沫感染、接触感染ですので、人との距離を空ける、会話や発声を避ける(必要な場合はマスクをする)、手指衛生が最重要であり、「換気」に頼りすぎるのは非常に危険だということです。

しかし空気感染の要因となる非常に小さなエアロゾル化したウィルスが空気中を漂う可能性がありますので、これらを除去し、感染リスクを下げるためには換気は大事です。「換気」とは、室内の汚染された空気をきれいな外気と入れ替えることであり、それによって汚染物質の濃度を希釈(薄める)することが目的です。ただ空気が動けばよいということではありません。報道で、感染症対策として大きな扇風機で閉め切った部屋の空気を循環させている例が見られましたが、ウィルスを含むエアロゾルや飛沫を室内に拡散させてしまい、むしろ感染を拡大させる恐れがあります。新鮮な外気ができるだけまんべんなく部屋に行きわたり、その空気がよどみなく外に出ていくのが理想的な換気と言えます。

具体的にどのような換気をすればよいかについては、以下のページなどを参考にして下さい。

新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して(日本建築学会会長緊急談話) (日本建築学会HPより)
新型コロナウイルス感染症制御における「換気」に関して/「換気」に関するQ&A(日本建築学会HPより)

学校の教室での換気については、当センターのアドバイザーでもある新潟大学大学院の 赤林伸一先生が考え方を示されています。
小中学校の再開に向けてコロナウイルス対策の換気方法に関する考え方について
学校で「3密」防ぐ正しい換気の方法は?(BSNニュース)

今後も新型ウイルス感染症対策と空気の流れについて、情報を発信をしていきたいと思います。

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