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国際ジャーナルに論文が掲載されました
当センターで実施した研究成果が、専門家の審査を経て、国際ジャーナルに掲載されました。
本論文は、建物の自然換気を効率的に設計するために、風向によって大きく変わる室内気流や換気量を予測する新しい手法を提案しています。気流の予測手法として、現在よく用いられるCFD(数値流体力学)シミュレーションは、計算負荷が大きい点が実用上の問題ですが、本論文では「固有直交分解(Proper Orthogonal Decomposition; POD)」という数学的手法を用いて流れの特徴を抽出し、少ない計算データから様々な風向に対する室内気流や換気性能を高速に推定できる仕組みを示しました。結果として、精度を保ちながら計算負荷を大幅に削減でき、エネルギー効率の高い建築設計や快適な室内環境づくりに役立つことが示されています。
Jiang, Z., Tominaga, Y., 2025, Proper orthogonal decomposition-based prediction of the flow field and ventilation rate of cross-ventilation under various wind directions, Building and Environment, vol. 285, Part B, 113673
https://doi.org/10.1016/j.buildenv.2025.113673