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雁木通り・環境シンポジウムで講演しました
11月20日(日)、上越市にある「町家交流館 高田小町」で開催された「雁木通り・環境シンポジウム ―都市のクールスポットとしての雁木通りの再評価-」において、富永禎秀センター長と李心怡研究員が講演しました。(主催:日本雪工学会上信越支部、後援:上越市)
本シンポジウムは、日本雪工学会上信越支部が、雪国の建築文化としての雁木通りの保全と継承についての啓蒙活動の一つとして、平成24年度から新潟県内各地で4回にわたって開催してきた「雁木通りの世界遺産登録に向けたシンポジウム」の5回目として開催されました。猛暑によって都市の温熱環境が全国的に厳しさを増す中、歴史的・文化的な観点とは異なる環境的な視点を中心に、雪国の雁木通りを再評価する試みとして、市民向けに企画されました。
富永センター長は、都市の風の基本的な性質を解説するとともに、今夏に研究室の学生とともに実施した雁木内外の風環境に関する実測調査の結果を報告しました。また過去に実施した風雪環境数値シミュレーション結果から、雁木の形態によって、風環境や雪の吹込み具合が大きく影響を受けることを示しました。続いて、特任研究員の李さんから、国土交通省が整備を進めている3D都市モデルPLATEAU(プラトー)を用いて実施している、高田の大町通りの風雪環境シミュレーションの概要が報告されました。
富永センター長は、その後のパネルディスカッションのコーディネータも務め「普段目に見えない熱や風を可視化し、より分かり易く示すことは、その町で暮らし、訪れる人々にとって、快適で豊かな都市生活を実現するために必要不可欠な作業であり、今後、大きな力となることが期待される」とシンポジウムをまとめました。