地域産学交流センターニュース

| 2012年08月10日

  新潟工科大学地域産学交流センターでは、平成24年8月6日(月)に新潟工科大学産学交流会の新潟地域の会員企業との懇談会を東北電力ビッグスワンスタジアムの会議室において開催しました。本懇談会は、各地区に大学スタッフが出向き、少人数形式により開催するもので、大学と会員企業との情報交換や会員相互の交流促進と大学への要望をお聞きすることを目的に毎年開催しております。今回は、新潟地域の11社の会員企業から出席いただきました。
   懇談会では、大学の研究事例として、環境科学科の一柳孝司教授から「食品の機能研究」をテーマに、食品の機能に着目した疾病予防の研究が推進されている状況を紹介しました。一般に健康にいいと宣伝されている食品は多いものの、定量的に明らかにしている研究例は少ないということ、また、ブルーベリーに含まれるアントシアニン成分を例にし、どの程度体内に吸収され、体のどの部分に吸収されたかの事例等を紹介しました。
続いて、原利昭 地域産学交流センター長から、新潟工科大学の教育研究の取組事例を紹介いたしました。

その後、意見交換会を行い、本学に対する教育へのご意見やご要望をいただきました。
・大学の勉強と社会での実際の仕事は大きく異なるところがある。現場で多くの仕事を吸収していく気持ちを持って仕事に取組んでもらいたいと考えている。大学には、挑戦力、コミュニケーション力を持ち、責任感、協調性のある人材育成に期待する。
・大学院修了生を採用することがあるが、学部卒業生と比較すると、専門能力以外にも物事に対する考え方や姿勢などが優れている。学部卒業生にも大学院修了生に匹敵するくらいの教育を期待する。
・人材育成の手法としては、ボランティアや地域活動を通して様々な年代の人と関わりを持つよう、大学が学生に積極的に働きかけることが大切であると思う。インターンシップにおいて実際の仕事を体験することも一つの方法と思うが、会社の生の実務を限られた短い期間で体験させることはなかなか難しい部分もある。海外等に行って国際的な視野を拡げることや様々な取組みを経験しておくことも大切であると考える。

  今回いただきました皆様のご意見を深く受け止め、今後の教育・研究に反映させていきたいと考えています。現在、本学では学生の就業力の向上を図るため、専門教育、教養教育、キャリア教育を体系的に行う実践型カリキュラムにより、技術者として必要な「専門力」と「人間力」の育成に努めて参ります。
  新潟工科大学産学交流会では、現在、新規会員企業を募集しています。先進企業見学会などの事業を実施しており、大変有意義な会でございますので、是非とも入会いただければ幸いです。

研究事例の紹介

意見交換の様子