ものづくりに夢中な先生01
電子情報学系
情報機器応用研究室
佐藤 栄一教授
佐藤先生が教示する情報機器応用研究室では、電子回路の技術を駆使して自然エネルギーを活用する研究を続けている。<農業用水路に設置する小型水力発電>は柏崎市内の企業と信州大学・名古屋大学・大正大学との共同プロジェクトだ。国からの補助金も認められ、いよいよ本格的に装置製作に取りかかれるとあって研究室の士気は高まっている。「多くの人が関わるプロジェクトは、地域の方や他大学、最前線で働く企業の皆さんから刺激を受けると同時に、甘えが許されない厳しさを知る機会にもなります」と佐藤先生は学生の成長に期待する。
「外部とコラボレーションして、学生をできるだけ舞台にあがらせてあげたいと思っています。私は黒子の役割ですね」と笑う佐藤先生の原点は自身の学生時代にさかのぼる。医療機器開発メンバーとして心臓ペースメーカーを製作した時だ。大好きで興味の尽きない回路製作やマイクロコンピュータプログラミングなど、工学の技術と知識が医療現場で実際に活用され役に立てた感動が忘れられないという。プロジェクト型の研究にこだわるのは、学生にもエンジニアとしてのやりがいを同じように感じてほしいからだ。
「IoT (Internet of Things)のデバイスが様々な分野で活用され始めています。工場で使われる機械の動作を細かく記録し分析することで生産性を改善する取り組みが注目されていますが、これからは日常生活にもIoTやAI(Artificial Intelligence)の活用が増えてくると思います」と佐藤先生は予測する。佐藤先生の研究室では先述の小型水力発電装置の他、農業体験の小学生に作業をアドバイスするなど教育現場でのAI活用も実践した。情報工学を軸に住みやすい社会の実現を目指す佐藤先生の挑戦はこれからも続く。
Interview
学生インタビュー
企業からの要請に積極的にチャレンジしてくれるので、僕たちの研究も選択肢が広がります。先生の姿勢を見習って工科大祭では、ドローンのシミュレーション体験会のスタッフに初めて挑戦しました。疲れたけれど楽しくて、学生最後の学年で良い経験ができて感謝しています。