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ACADEMIC RESEARCH

研究に関するインタビュー

TOP > 研究に関するインタビュー > 環境設備・芸術工学研究室 飯野 秋成 教授

飯野 秋成 教授

建築都市学系環境設備・芸術工学研究室

飯野 秋成教授

IINO Akinaru

従来の枠組みにとらわれない発想と視点があれば、建築の世界はもっと広がっていくはず

研究の内容を教えてください

研究の内容を教えてください。

 研究室では、室内環境、屋外環境の測定や数値シミュレーションをベースに、学生一人ひとりが自分の興味のあるテーマを研究しています。シミュレーションは、建物の形を作り込んだ模型に日射を当てたり、気温を変えたりしながら、どんな熱空間ができ上がるかということをしますが、その時に必ずCADやCGを使います。かなり高度な技術で、そこから発展したのが、VRをどのように建築の分野に応用していくかというテーマでした。具体的には昨年、2007年の新潟県中越沖地震で被害を受ける前の柏崎市えんま通り商店街の状況をVRでリアルに再現して住民に見てもらい、本当にリアルなのか、それをやることにどういう意味があるのかを議論しました。結構、反響があり、当時の活気あるいはそれ以上の復興を目指して頑張ってはいるけれどうまくいかず、心が折れかけていた方々にとって、当時の感情を思い起こさせる励みになるものであったようです。CAD/CGの応用としてのVRの研究をもっと進めてもいいのかなという気がして、力を入れ始めたところです。

実際にあった街並みをどうやって再現したのですか?

実際にあった街並みをどうやって再現したのですか?

 まずCGで街並みを作っていくわけですが、古い写真を参考に壁や屋根の材質を同じものにしたり、電柱などから建物や看板、アーケードのサイズを計算したり、東西に走る通りに差し込む西日が特徴的だった夕方の風景、雨の日の濡れた道路など、えんま通りならではの風景というのがありました。それを忠実に再現するために、当時の住民から話を聞くなど、手と足を動かしながらとても緻密な作業を繰り返しました。細かい作業ではあるけれど、若い学生が興味を持ちやすい分野ですので、現在5人いる4年生のうち、3人は、昨年の発表を見て自分もやりたいと言って研究室に入ってきています。昨年はVR元年と言われていますが、学術的な成果がまだ少ないこともあり、これからどんどん広がりを見せていく分野であると思います。

求められている学生像とはどのようなものですか?

求められている学生像とはどのようなものですか?

 私の研究は「熱・環境」がテーマの基点ではあるけれど、常に角度の異なる視点を持ち、枠を壊したいということを意識しています。学生には先輩の研究内容をしっかり勉強しながらも、それにとらわれることなく自由に、研究テーマを掘り下げていくように指導しています。本学では現在、全員が工学科からスタートします。幅広い知識を学んでから、自分に合った専門分野を見つけて進んでいくという流れが、日本の工学部には多くなっています。ひとつだけを追究するのではなく、色々なことを知った上で、自分の得意なことや立ち位置を探して生かしていける人が求められているのだと思います。元々そういう考えで教えていたので、学生にはあらゆることに興味を持って、そこから何かを掘り下げていってほしいと願っています。どんな職業職種にも対応できる人材を育てるのが私の役割だと思っています。

印象に残っている学生はいますか?

 20年以上教えているのでたくさんいます。建築設備をレクチャーする動画がYouTubeに掲載されているのですが、これを作ったのも研究室の学生たちです。今、アクセス数が2万を超えています。学生たちにはもちろん見せていますが、見ている人は、一級建築士の資格を受験しようとしている人たちが多いようです。電気や冷凍機の仕組など建築の人が苦手意識を持つ分野なので、予備校だけでは分からないから繰り返し見ている、という感じでしょうか。新潟工科大学の隠れたヒットコンテンツです。この動画を作った学生たちとは、講師を勤める一級建築士の資格取得のための予備校で再会しました。卒業生たちから、資格試験合格の知らせが届いたり、社会で活躍したりしている様子を聞くのは嬉しいものです。

受験生の皆さんへ  新潟工科大学は入学後、建築の模型を作ったり、電気工作をしたり幅広く勉強し、適性があるものを2年生から選ぶステップアップ方式になっていて、高校生のニーズにも社会が求めているところともリンクしています。将来を迷っているなら、まず大学に来てください。必ず何かを見つけることができます。建築は求人が多い分野で、就職する学生が多く大学院への進学がまだ根付いていないのですが、建築業界も徐々に高度専門化していて、大学院に行きたいと入学してくる学生も多くなっています。4年後の選択肢として考えてみてもよいと思います。
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