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富永 禎秀 教授

建築・都市環境学系都市環境・風工学研究室

富永 禎秀教授

TOMINAGA Yoshihide

目に見えない風を予測し、快適な建物、街づくりに貢献

研究内容を教えて下さい

研究内容を教えて下さい。

 建築分野の一つである建築環境工学を研究しています。建物の中と外の快適性には、光、音、空気、熱などの要素がありますが、特に私は風(空気の動き)に着目して、人間にとって、安全で暮らしやすい建築・都市環境の実現を追求しています。分かりやすい例で言うと、建築物の風通しがよければ、エアコン等の節電ができて、省エネルギーが実現します。建物内の風の流れを予測することで、風通しのよい建物の提案ができます。また、新潟市や新潟県の海岸部は、冬の風が強いというマイナス面がありますが、建物の配置や設計を工夫することによって、強風を和らげることもできます。私は新潟の出身で、冬の厳しい環境の中で育ちましたから、地域の環境を良くしたいという志も、このような研究に携わる理由の一つです。
 4年生の卒業研究テーマの一つとして、風の動きと屋根の雪の積もり方をコンピュータでシミュレーションする技術の研究をしています。これは世界で誰も手がけていない研究テーマで、将来的には、雪が積もりにくい屋根の形や効率のよい融雪方法の開発などに利用できると考えています。

どのように研究していくのでしょうか?

どのように研究していくのでしょうか?

 新潟工科大学には、建築用としては、日本最大級の風洞実験装置があります。本来、風は目に見えませんが、煙などの粒子を流して、レーザーを当てることで目に見えるようにできます。最新の技術では、その画像を解析することによって、複雑な風の動きや性質を正確に捉えることができます。どんなにコンピュータによる解析が進んでも、実験で確かめることが大事です。本研究室では、国内有数の実験装置を使い、ここでしかできない研究ができるというメリットがあります。風洞実験や実際に計測されたデータ、コンピュータによるシミュレーションにより、建築内外の風の流れ、温熱、雪なども含めた「風環境」を予測し、街づくりや建築物の設計に反映させ、社会に貢献しています。

実際に研究が生かされた建物はありますか?

実際に研究が生かされた建物はありますか?

 「朱鷺メッセ」をはじめとする新潟県内の高層建築物について、風洞実験のシミュレーションを行い、風環境の向上に貢献することができました。風環境について行政や企業からの問い合わせも多く、これまでの研究から明らかになったことについてアドバイスをしています。
 このように実社会とつながり、社会に貢献できる研究に携われることは、学生たちの将来にとっても、よい経験になると思っています。

研究の面白い所はどんなところですか?

 建築は、風の問題だけを解決すればよいわけではなく、いろいろな要素を加味して総合的に計画しなければなりません。それぞれが得意な分野を生かして、協力し合い、よりよいものを作り上げていく面白さがあります。
 研究によっては、すぐに役立たないと思われるものでも、地道に研究の成果を発表していくことで、いつかは世の中のためになります。その論文が企業などの目に留まり、企業との共同研究などに発展していく可能性もあります。

受験生の皆さんへ  専門分野に関わらず、現状を当たり前とは思わないことが肝心です。環境は与えられたものではなく、自分で工夫して良くすることができます。「このままではよくない」と疑問を持つことが、発展への原動力になります。改善する余地がないかどうかを意識して物事を見てみましょう。そして、自分自身の得意分野を見つけて、それを生かすように心がけてください。
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