食品・環境化学系食品機能解析学研究室
久保田 真敏准教授
KUBOTA Masatoshi
お米のタンパク質には糖尿病の進行を遅らせて、合併症を予防する効果がある!
研究の内容を教えてください。
食べ物が人間の体に与える影響について研究しています。特にお米とお米の加工品の栄養成分であるタンパク質がメインの研究テーマです。お米の他に微細藻類という、とても小さな生き物のクロレラの成分についても研究しています。お米というとデンプンのイメージが強いのですが、実は、私たちが各種栄養素をどの食品から摂っているかという厚生労働省の調査をみると、タンパク質については、肉、魚に次いでお米が3位となっています。このように、お米はタンパク質の供給源としても重要な食品です。そのお米のタンパク質が、病気の予防など健康な体を作るという研究を行っています。
具体的には、どんな病気に効果があるのでしょうか?
すでに結果が出ているものに関していうと、お米のタンパク質を摂ることで、糖尿病の進行を遅らせ、糖尿病の合併症予防にも効果があります。また、お米のタンパク質には免疫系のバランスを整えてくれるという研究成果も出つつあります。
先生は、どうしてお米のタンパク質の研究を始めたのですか?
私は食べ物と健康に興味があり、大学4年生からこのテーマに取り組んでいます。お米の研究を通じて、減少するお米の消費量に歯止めをかけて、米どころ新潟へ社会貢献できるのではないかと考えました。私自身は農学部で学び、研究を続けてきましたが、この春に新潟工科大学に食品工学コースが新設されたので、食品の研究者として来ました。
先生の研究のこれからの展望は?
お米は日本の主食で、文化とも深いつながりがあります。お米のデンプンに関する研究者はたくさんいますが、お米のタンパク質の健康機能を研究している研究者は日本全国を見ても少ないのが現状です。今後、お米のタンパク質の健康機能に注目する研究者が増えると、いろいろな研究成果が出てきます。そうすると、お米のタンパク質を加工食品の素材として取り扱ってみようと思う食品メーカーも出てくると思います。国民一人当たりの米の消費量が減っていく中で、国を挙げて、米粉活用などの推進をしていますが、それに対して、お米のタンパク質の研究で、一石を投じることができたらよいですね。お米は昔から和菓子などにも使われていましたが、お米からタンパク質だけを取り分けて、加工食品の素材という形で活用される機会を増やしたいです。そうすることで、食糧の自給率の向上にも貢献できると思います。
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