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ACADEMIC RESEARCH

研究に関するインタビュー

TOP > 研究に関するインタビュー > バイオメカニクス・UD研究室 笹川 圭右 教授

 笹川 圭右 教授

機械システム学系バイオメカニクス・UD研究室

笹川 圭右教授

SASAGAWA Keisuke

エンジニアに求められているのは、高度な技術とコミュニケーション力

研究の内容を教えてください

研究の内容を教えてください。

 主にやっているのが骨と関節の研究です。骨の強さや関節はどうやって動くのか、仕組みを解明しようとしています。ものづくりの現場では、コンピュータ上で製品がどのように壊れるかを予測するシミュレーション解析という工学の技術を使っているのですが、私の研究は、それを人の体の骨に対して使ってみて、骨の強さを解析します。もう一つ特徴的な研究があって、整形外科の医師との共同研究なのですが、骨折した患者が治療のために金属製品を体の中に入れる場合、その金属を入れたことでさらに骨折する危険性がないのか、その金属製品が壊れる可能性はないのかをシミュレーション解析で調べています。肩・膝・股関節など、部位によって仕組みは違ってくるので、卒業研究のテーマは毎年違っています。

先生の研究が目指すものとは何ですか?

先生の研究が目指すものとは何ですか?

 整形外科の医師は診察や治療行為の中で、たくさんの疑問や問題を持っています。それらに対して、何が原因となるのか、どのように改善できるのかを、解析データに基づいて提案します。その内容をもとに、医師と医療メーカーの話し合いが行われ、医師の意向に合った治療器具を作ることになります。医師が納得できる内容をデータとして提示することが私たちに求められているわけですが、医師によるより良い治療に貢献できることを目指しています。また、ユニバーサルデザインの観点から、解析データの数値を反映させた金属製の治療器具のデザインを提案し、より多くの患者に合う器具を作り出したいと思っています。工学が医療分野と密接な関係にあるということを知ったのは、工学を学び始めた頃の私自身も衝撃的なことでした。多くの学生に知ってほしいですね。

シミュレーション解析の面白さはどのようなところですか?

シミュレーション解析の面白さはどのようなところですか?

 シミュレーション解析はもともと、金属を測定するための技術です。金属は一様の硬さを持つものですが、人間の骨を対象にした場合は患者によってその硬さが違ってきますし、骨粗鬆症を患っていれば、そこでまた硬さが変わってきます。私たちの研究で使っているシミュレーション解析は、その硬さの情報を入れることができるのが特徴です。骨折などで骨を固定する際、患者によってアプローチを変えなければいけませんが、どのような結果が予想されるかを具体的な数値データとして提示できるのが私たちの研究です。診療に専念しなければならない医師と私たちが一緒にやっていくことで、より正確な判断や治療への支援に繋がりますので、これからも広がりをみせていく分野だと思います。金属と違い、骨は患者ごとに違うもので、ひとつも同じものがないという点が、この研究のおもしろさと感じています。

研究室の様子を教えてください。

 学生は、基本的に1人1テーマで研究していますが、隣の人が何をやっているかを知っていてほしいので、皆で協力し合って一緒に研究している雰囲気づくりを心がけています。最近は、工学のエンジニアもチームワークを大切にして進めないと仕事ができないという傾向が強くなり、設計をやるだけ、加工をやるだけというより、積極的に現場に出てコミュニケーションをとりながら進めるのが一般的です。そういう意味でも研究室内の交流は大切です。普段から食事会などもありますが、9月には研修合宿ということで、卒業研究テーマの中間発表前の確認を兼ねて泊まり込みで出かけ、良い交流の機会になっています。卒業後は金属加工の企業に就職する学生が多いのですが、博士課程を修了した女子学生は、シミュレーション解析の技術をもって、共同研究していた企業に就職しています。こういったケースが増えればいいなと思っています。

受験生の皆さんへ  パソコンに向かって作業する時間が長いので、パソコンが好きな人に向いていると思います。シミュレーション解析によって導き出されたデータの検証をするためには物理や数学の知識も必要になりますが、教育センターなどを利用し、苦手な教科をしっかり学ぶことができるので安心です。これからのエンジニアは、さまざまな分野を広く知った上で専門を生かすことが求められています。私自身、化学から始まり、生物、生化学を学んだ上で工学を教えているので、その必要性は身をもって感じています。皆さんも、ここでたくさんの勉強をしてほしいです。
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