
機械システム学系知能ロボット工学研究室
池田 英俊准教授
IKEDA Hidetoshi
手の動きを面で再現するロボットハンドを開発、アイデアとひらめきが工学をおもしろくする

研究の内容を教えてください。
車いす支援を行う介護ロボットの開発は段差の乗り上げが大きな課題でしたが、車いすとロボットがお互いに助け合うという、世界で初めての発想により成功させることができました。また、危険な極限作業領域で除染などを行うロボットの開発では、不整地で走行不能になることを前提に、単体ではなく救護し合える知能ロボット群システムの構築手法を確立しました。現在は、物体を、のせる・つかむ・つまむ・かきだすなどの作業時の人間の手の動きを面で模倣する、「折りたたみ機能をもつロボットハンド」の研究に取り組んでいます。

研究の魅力は何ですか
人の役に立てるものを作っているということです。今は夢みたいなことですが、いつかは、このハンドをカテーテルのような小さなものにして、人間の体の中で悪いところを治すというような医療現場で使えるものにしたいと考えています。社会の役に立つという観点からすると、極端に高額な部品を使うような研究ではなく、容易に手に入る安い部品を使って開発した方が、応用がきいて社会に受け入れてもらえます。民間企業での研究開発はやはりコストが重視されますから。アイデアで難題をクリアしていくというところも工学研究のおもしろさのひとつです。

学生に期待していることはありますか
アイデアや創造力は簡単に身に付くものではありません。いろいろやってみて、何度もトライしていく中で形になっていくものです。1~2回の失敗は当たり前で、何十回も繰り返すことができる、打たれ強くてへこたれない学生に出会えることを期待しています。工学研究に限らないことですが、何度でもチャレンジを続ける姿勢こそ大事で、続けていれば何かしら結果が出るものだと思っています。
卒業後はどんな分野で活躍できますか
ロボット研究には、ハードウエアとソフトウエア両方の知識が必要です。製造分野で機械設計、IT関連企業でプログラミングやソフトウエアの開発というように、ハードとソフト両方の業務に携わることができます。どのような分野であっても、社会に必要とされる、自分で考えて実行できる行動力ある人材を研究室から輩出していきたいですね。
受験生の皆さんへ | 若いうちは、進むべき道がはっきりしていないこともあるし、望んでいてもうまくいかず進路変更を余儀なくされることも多いはずです。だからこそ、目の前のことに一生懸命に取り組んでください。必死になって取り組んでいるうちに、納得のいく結果にたどり着くものです。あるいは知らなかった世界が開けることがあるかもしれません。新潟工科大学は設備も整っていて、自分次第でやろうと思ったことができるし見つかる大学だと思います。 |
---|---|
研究に関する情報 | 教員紹介 研究分野・テーマ 研究業績等一覧 関連サイト |
関連するSDGs | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |