工学部・大学院
Faculty of Engineering / Graduate School
学位授与、教育課程編成・実施、入学者受入れの方針(工学部ポリシー)
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
本学は、「ものづくり」の視点を重視した工学教育を通じて、未知の分野に果敢に挑戦する創造性豊かな人材を育成することを使命として、産業界、そして社会に貢献できる人材の育成を目指します。このような人材を育成するため、本学では所定の単位を修得することによって、以下の能力を身につけた学生に、学士(工学)の学位を授与します。
A 健康・スポーツ、人文社会科学の諸問題を学び、良き市民となるために社会で応用し得る基礎能力。
B 工学の基盤となる自然科学系の能力、専門分野および将来携わる技術分野の基礎となる英語力。
C 複雑化する工学課題に対応できる基盤となる能力。
D 技術者の社会での役割を身につけ、現実を踏まえて行動できる基礎能力。
E 工学分野での専門知識・技術を修得し、それらを応用し得る能力。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
本学の建学の精神に基づく教育目標と学位授与の方針を実現するために、教育課程編成、教育方法、学修成果の評価について以下の方針を定めています。
教育課程の編成
1) 「良き市民となる」ために健康・スポーツ、人文社会科学の科目を設置し、「からだ・こころ・よのなか」の諸問題に向き合う教育を行います。
2) 「複雑化する工学課題に対応できる基盤となる能力」を育成するための工学共通科目、工学基礎総合・実験科目を設置するとともに、工学の基盤技術の変化に応じて設置科目の充実をはかります。
3) 「工学の基盤となる自然科学系の能力」を育成するために自然科学系科目を設置し、「専門分野および将来携わる技術分野の基礎となる英語力」を育成するために英語・英語会話科目を設置します。これら科目は、学生の学修状況に応じた適切な教育を行います。
4) 「技術者の社会への役割を修得する」ために技術者教養科目を設置し、「現実を踏まえて、行動できる基礎能力」を育成するために産学協同科目を設置します。産学協同科目は、本学の産学連携を活かし、企業人の視点を導入することによって、より実践的な教育が行えるようにします。
5) 「工学分野での専門知識・技術を修得し、それらを応用し得る能力」を段階的に育成するために、各コースにおいて基礎となる学びのためにコース科目I類、コースの応用・発展的な学びのためにコース科目II類を設置します。これら教育を実践的に行うために、コース総合・実験科目を設置し、さらに 4 年次に各コースの専門的な学修の集大成として、卒業研究をこの科目区分に配置します。
上記に示した教育課程の体系性を明らかにし、学生が適切な履修計画を行うことができるようするため、カリキュラムマップを導入します。
教育方法
1) 現代のものづくりは、さまざまな工学分野の技術者が一緒になって取り組みます。そのために、「深い専門性を究める」、「複数分野の広い知識を修得する」といった要望に応えることが可能な工学教育プログラムによって教育します。1年次では、工学の基礎を中心に学び、主に汎用的な技能を身につけます。2・3年次では、選択したコースプログラムを中心にして、専門分野の知識、技能、態度・指向性を育成します。4年次では卒業研究を通じて、これまでに身につけた力を総合的に活用し、課題を解決する能力を育成します。この学びと並行して、1年次から4年次の間に複数分野の広い学びもできるようにしています。
2) 実践力や創造力を養成するために、1年次から3年次までの実験科目、4年次までのゼミなどの実習科目に加えて、職業実習などのキャリア形成のための教育を積極的に取り入れます。
3) 実験・実習形式の授業を中心にアクティブラーニング(能動的学修)を導入し、学生の主体的な学修を促します。
4) 工学の基盤となる自然科学系科目や英語科目などの質問や補習を行うために、担当部署(教育センター)を設置して、学生一人ひとりの学びのサポートを行います。また、1年次から少人数のグループに分けて担当教員を置き、きめ細やかな修学指導を行います。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
新潟工科大学は「ものづくり」の技術者を渇望する新潟県内企業約500社、新潟県、柏崎市をはじめとする市町村などの支援を受けて、1995年に設立された大学です。建学の精神は、「ものづくりの視点を重視した工学教育を通じて、未知の分野に果敢に挑戦する創造性豊かな人材を育成する」です。
建学の精神を受けて、新潟工科大学では次のような学生を求めています。
本学の基本理念である「ものづくり」に強い関心がある人
現代社会を支えるには「ものづくり」が必要不可欠です。身の回りにある、生活を豊かにする住まい、道具、機械などは、「ものづくり」によって生み出されています。このような、人と社会を支える「ものづくり」に強い関心がある人を求めています。
本学で学んだことを活かして、社会で活躍したいと考えている人
本学の使命は、産業界の発展を担う人材育成であることから、自己の知的欲求を満たすことだけを目的とするのではなく、「ものづくり」を支える技術者として、また新しい技術や製品の開発などの「ものづくり」を進化させる技術者として、修得した知識・技術を社会に還元したいと考えている人を求めています。
本学の特徴を理解し、提供する学習プログラムで学びたい人
現代の「ものづくり」は、さまざまな分野の技術者が一緒になって行われており、企業では「得意分野の深い知識を持つ技術者」だけではなく、「複数分野の幅広い知識を持つ技術者」の両方を求めています。この両方の技術者育成を可能にするフレキシブルなカリキュラムを理解し、自己の目標を持って積極的に学びたい人を求めています。
上記に該当し、本学への入学を希望する人は、以下の能力などを身につけておくことが望まれます。
1.知識・技能
工学を学ぶ上で必要な高等学校における数学、理科(物理、化学、生物)、英語の基礎学力を修得している。
2.思考力・判断力・表現力
社会の様々な問題(特に工学分野における課題)について、読む・聞く・話す・書くという基礎的な能力を身につけている。また、持てる知識や情報をもとにして、論理的に自分の考えを説明することができる。
3.主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
学校でのグループ学習、課外活動やボランティア活動などの経験があり、他の人と協力しながら、課題をやり遂げることができる。
多様な入学希望者の上記能力などを総合的・多面的に評価するため、以下の入学者選抜を実施します。
総合型選抜
面接(口頭試問を含む)、出願書類及び調査書により、総合的に判断します。
学校推薦型選抜(指定校制・公募制)
面接(口頭試問を含む)、出願書類及び調査書により、総合的に判断します。
一般選抜(2科目型・3科目型・文理融合型)
本学の筆記試験(A日程:マークシート式、B日程:記述式)または大学入学共通テストの結果を重視し、出願書類を含めて総合的に判断します。 文理融合型については、本学の筆記試験(数学と英語)に加えて、面接または小論文、出願書類及び調査書により、総合的に判断します。
大学入学共通テスト利用選抜
試験の結果による能力を重視し、出願書類を含めて総合的に判断します。
特別選抜
面接(口頭試問を含む)及び出願書類に基づき、総合的に評価します。
《女子特別枠の設置について》
本学では2024年度(令和6年度)入学者選抜から、「総合型選抜」と「学校推薦型選抜」に女子特別枠を設けています。
-導入した理由・背景-
新潟工科大学は、1995年の開学以来、「ものづくりの視点を重視した工学教育を通じて、未知の分野に果敢に挑戦する創造性豊かな人材を育成する」を建学の精神とし、工学の本質である社会との関わりを常に意識しながら、「学ぶ力」と「つくる力」のバランスのよい教育を行ってきました。
近年の社会では、SDGsの目標「ジェンダー平等を実現しよう」にあるように、ダイバーシティ推進の動きが重視されてきているとともに、企業からも女性技術者の人材育成へのニーズが高まってきています。
このことから、「企業がつくったものづくり大学」である新潟工科大学では、女子学生の持つ可能性を伸ばし、女性技術者として育成するために、工学分野への女子の進学を積極的に支援することを目的に導入しました。