工学部・大学院

Faculty of Engineering / Graduate School

先輩メッセージ

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大学院生

佐野 佑太
佐野 佑太さん
博士前期課程2年 フィールドロボティクス研究室 指導教員:大金一二 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

ロボット研究部での活動を通じて、点検作業や人命救助ロボットなど、様々な分野で活躍するロボットが開発されていることが分かりました。そこで、ロボットに関する研究について興味を持ったので、フィールドロボティクス研究室を選びました。

Q どんな研究をしていますか。

狭隘空間を飛行するドローンの評価手法について研究しています。昨今は様々な分野で活躍しているドローンが次々と開発されていますが、屋内や狭い空間を飛行するドローンの性能評価手法が確立されていません。そこで、狭い場所を模した空間を再現し、その空間の中でドローンを飛行させたときの風の流れを調べ、ドローンの起こす風の影響を受けない、空間の大きさにのみ影響される試験供試体の開発を行っています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

大学院1年では主にAnsys(流体シミュレーション)を用いた、仮想空間でドローンが発生させる風の流れのシミュレーションを行っていました。講義でAnsysを用いたことがなかったため、今年度は一から使い方の勉強を行い、使い方が分かるまで試行錯誤したことに苦労しました。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

大学に入ってすぐの左手側(駐輪場脇)にドローン性能評価研究試験場が建設されました。そこでもう1年研究を続け、自分たちの研究が今後のドローンの性能評価手法に貢献できるような研究・開発をしていきたいです。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

修了後は、地元の新潟市で就職したいと考えています。生産業の仕事に就きたいと考えています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

大学院では、自分の研究を追求するだけでなく、研究室の取りまとめや、後輩への指導など、技術や知識を磨けるだけでなく、リーダーシップも磨くことができます。これらが自分には足りない、磨きたいと考えている人は是非、大学院に進学することをオススメします。

目黒 敦也
目黒 敦也さん
博士前期課程2年 フィールドロボティクス研究室 指導教員:大金一二 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

AIの分野に興味があり、そういったものを活用したロボットを開発してみたいと思ったからです。

Q どんな研究をしていますか。

単眼カメラで走行範囲全体を見渡す俯瞰視点の画像を撮影し、ロボットの自律走行に必要な位置推定を行う研究です。カメラ単体では難しい機能をAIによる画像処理で実現します。安価な単眼カメラでロボットの制御を行い、ロバストな自動制御を高価なセンサに頼らず実現することを目的としています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

使用するソフトウェアの仕様等の把握が大変です。初めて使うものばかりなので、エラー原因の特定・修正作業はネットで検索したり人に聞いたりと手探りです。一方で、書いたコードが思った通りの動きをしたときがもっとも達成感を感じます。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

現在の研究は、田んぼを巡回して土を濁らせて抑草を行う「アイガモロボット」の制御部分の開発として行っていますが、一定範囲内を動き回る、例えば除雪のような作業の自動化にも応用したいと考えています。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

進学予定です。大学院で得た知識を活かして、設計・開発といったメーカーの技術職を希望しています。今のところは県内での就職を考えています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

進学・就職の選択は、今後のキャリア形成を考える上で重要な選択になると思います。自分のやりたいこと、学びたいこと、進学という選択肢について真剣に考えてみてください。

川久保 峻
川久保 峻さん
博士前期課程2年 生体システム研究室 指導教員:伊藤建一 教授
Q 研究室を選んだ理由は。

元々、中学生の頃に卓球をやっていたので、その頃の知識が使えるかと思い、この研究室を選択しました。

Q どんな研究をしていますか。

大きく分けて2つあります。1つはマイクロフォンを用いて卓球ボールの落下振動を計測し、落下位置を推定するというものです。もうひとつはデプスカメラと呼ばれる探度センサ付きカメラを用いて、卓球ボールの軌跡を復元するというものです。例えば、自分が打ったボールがどのようなコースでどこに落下したかを確認できれば、卓球競技の理解力が高まり、競技力を向上させ、卓球界に大きな貢献が出来ると考えられます。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

周波数解析をする際に、すべてプログラムがあれば上手くいくという訳ではなく、少しずつプログラムを修正しなければいけなかったり、膨大なデータ量と向き合うのに時間がかかったりするなど、とても大変なことがありました。カメラで撮った落下位置と落下震度によるプログラムを使った落下推定位置がほとんど近い値になったときはとてもうれしかったです。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

将来的には、卓球の競技現場で扱えるような定量的なシステムを開発したいと思っています。実際の選手や指導者の方々にとって、役立つものにしたいと思います。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

プログラミングの楽しさを知ったので、将来はエンジニア系の職種に就きたいと思っています。ただ画面と向き合うだけでなく、お客様とのコミュニケーションも大事であり、とても楽しそうな職業だと感じています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

研究は、勉強とは全く異なります。勉強が苦手だったとしても、自分が興味を持った分野に没頭できる人ならば、不安になることはありません。分からないことがあっても、その都度調べて、学べばいいですし、研究は常に未知の領域の中にあります。自分が研究したいことを見つけられた人は、大学院への進学を考えてみてください。お待ちしています。

龍野 京太
龍野 京太さん
博士前期課程1年 数値情報研究室 指導教員:金井 靖 教授
Q 研究室を選んだ理由は。

大学の入学以前から記憶装置に興味があり、研究対象であるハードディスクドライブ(HDD)について深く学んでみたいと思ったからです。

Q どんな研究をしていますか。

HDDは磁気ヘッドから発生する記録磁界を切り替えることによって、ディスク上の磁性粒子(微細な磁石)の向きを変えることにより記録するディジタル情報(0,1)を(N,S)に対応して記録するものです。HDDは主に面記録密度を高めることで記録容量を増やしてきましたが、従来の記録方式では上限に達しつつあります。次世代の記録方式であるアシスト磁気記録は記録磁界とともに外部からエネルギーを加えて記録することで面記録密度を大幅に高められることが期待されています。このアシスト磁気記録方式を用いた磁気ヘッドをモデリングソフト上で作成し、磁界解析シミュレーションにより磁界解析結果を得ることで最適なヘッド設計を検討しています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

磁気ヘッドのモデリングから解析結果を出力するまでの解析ソフトやPCの操作手順に慣れることに苦労しました。解析結果が正しく出力されず、エラーの原因を探ることも多くあります。また、英語や専門用語で書かれた研究論文を繰り返し読んで理解することが難しいと感じています。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

HDDにおける磁気ヘッド設計の技術化を目指しています。HDDと比較して機械部分を必要としない、アクセスが高速である等の利点をもつソリッドステートドライブ(SSD)に置き換わりつつあります。しかし、HDDはSSDと比較して単位容量あたりのコストが小さく、生成される情報量が増加し続ける現代の主要なストレージ装置となり続けることが想定されています(全保存容量の80%)。記録密度を高めることで、HDDの発展に貢献したいと考えています。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

大学院修了後は自分の地元で就職することを考えています。現時点では希望する業種や職種等ははっきり定まっていないので、時間をかけて考えていきたいと思っています。大学院で身に着けたことを活かしたいです。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

私は卒業研究をさらに専門的にやってみたい、また外部発表や研究を通して自己成長につながればよいと思い、大学院を志望しました。研究をより深く学んでみたい、続けたいと考えているようであれば、時間をかけて研究ができる大学院への進学を卒業後の進路候補に入れてみるのもよいと思います。

松本 泰河
松本 泰河さん
博士前期課程2年 ナノ材料化学研究室 指導教員:藤木一浩 教授
Q 研究室を選んだ理由は。

高校時代から漠然と化学系について深く学びたいと考えており、大学での学びを通して材料科学について興味を持ったので、ナノ材料化学研究室を選択しました。

Q どんな研究をしていますか。

生分解性ポリマーのグラフト化について研究しています。具体的にはカーボンブラックやカーボンナノチューブをはじめとした炭素ナノ材料と呼ばれる材料表面へ生分解性ポリマーをグラフトするという研究です。昨今ではプラスチックなどの高分子材料について環境上の問題点が指摘され、その対策の検討が活発になっています。そこで、ポリ乳酸に代表される生分解性ポリマーという、自然界の微生物の働きによって使用後は完全に水と二酸化炭素に分解されるという特徴をもち、環境に配慮したプラスチック材料を利用して、ナノ材料の表面に生分解性ポリマーを毛の様にくっつける(グラフト化)ことで、材料の持つ欠点の改善や新しい機能の付与を目的として研究しています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

生み出される材料は小さなものですが、今までの材料にはない新しい機能を持った材料を自分の手で作り出せるかもしれないという期待を持って研究できるという点がやりがいにつながっていると感じています。研究の中では、炭素ナノ材料と生分解性ポリマーとの反応中における反応の温度や時間を一定に保ち続けるためにしっかり管理しなければならないという点や、反応が上手くいかずに期待していた結果が得られなかったときには苦労しました。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

今後、就職を希望している企業で研究開発などに携わりたいと考えており、研究活動を通じて得た知識を活かしていければと考えています。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

研究室で学んだことに関連して、化学系の素材開発業への就職を希望しています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

卒業研究では満足できないと感じた人も、大学院ではより研究に力を入れて取り組む機会を増やすことが出来ます。また発表する機会が増え、自身の意見を言語化して伝える能力が向上すると思います。これは就職後にも役立つと考えられますので、研究を少しでも続けたい、発展させたいと考えている人は大学院への進学をおすすめします。

吉原 聖貴
吉原 聖貴さん
博士前期課程2年 材料・設計研究室 指導教員:吉田宏二 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

子供の頃から化学が好きで、化学系の研究をしたいと考えていました。材料・設計研究室の自分で考えて研究を進めることができる点に惹かれ、選びました。

Q どんな研究をしていますか。

超伝導体について研究していて、新たな高温超伝導体の作製や性質の解明などに取り組んでいます。現在、私は高温超伝導体であるYBCOを水酸化カリウムを用いて作製し、Srで置換したYBa2-xSrxCu3O7-yの作製を行っています。名前だけだと難しく聞こえると思いますがYBCOは簡単な手順で作製することができるため、興味があれば調べてみてほしいと思います。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

自分で研究方法を考え改善していくことに一番苦労しました。研究室では自分で様々な工夫や発想をする必要があります。そのため始めの頃は何をするか、どこから準備をするべきか悩みました。そういう時は簡単な研究を行ってみる、指導教員や友人に相談して少しずつ決めていくなどをして慣れていくとよいと思います。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

就職では研究開発などを行いたいと考えており、そこで研究で学んだ考え方や経験を活かしていきたいです。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

研究で身に付けたスキルを活かして、化学系の研究開発を行うことを第一目標としています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

大学院では今まで以上に研究に力を入れることができます。研究することや何か考えて工夫することが好きな人はぜひ大学院に進学して、心ゆくまで楽しんでください。研究発表も行いますが、自分が行った研究に自信をもって発表を行えば心配いりません。学部では挑戦できなかった活動や資格、趣味など自分の興味があることに挑戦して有意義な大学院生活を送ってください。

鈴木 里佳
鈴木 里佳さん
博士前期課程2年 建築・環境デザイン研究室 指導教員:倉知 徹 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

指導教員の倉知先生は、企業やまちとのプロジェクトを多く企画しています。当時はまだやりたいことが明白でなかったので、プロジェクトに参加したり、倉知先生の色々な話を聞いたりする中で、自分のやりたいことを見つけたいと思い、この研究室を選びました。

Q どんな研究をしていますか。

大学4年次には、田んぼを題材とした卒業設計に取り組みました。日本の原風景であり、日本人の主食であるお米を生産する場である田んぼが減少していることを私は危惧しました。そこで、カントリーエレベーターの建て替えを機に、田んぼやお米・カントリーエレベーターに関する展示を行うミュージアム機能を付随した施設の提案をしました。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

田んぼはとてもスケールの大きいものであるので、それに見合う建築を考えることがとても難しかったです。最初は田んぼに小さな建築を置いていく設計を考えていましたが、最終的には全長475mの大きな設計になっていました。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

これからも日本の原風景やその土地の風景について考えていきたいと思います。今後本格的に始まる研究活動では、そういった点を踏まえた研究を行い、地域に寄り添った提案ができるようになりたいと思います。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

修了後は県内に就職しようと考えています。職種はまだ決めていません。これから大学院に進学して考えていきたいと思います。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージを。

私は、建築についてもっと学んで、大学での学びを深めて、自分のやりたいことを見つけるために大学院に進学することを決めました。大学院生はあまり多くないので、先生とより深く学びを深めることができると思います。学びを深めたい人や私みたいに何をやりたいかがまだわからない人は、大学院に進学してみるとよいかもしれません。

三宅 春香
三宅 春香さん
博士前期課程2年 建築・環境デザイン研究室 指導教員:倉知 徹 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

私はまちづくりに興味があります。さまざまなまちとのプロジェクトを積極的に企画している倉知先生の研究室でなら、まちづくりにまつわる学びがたくさん得られると思ったからです。

Q どんな研究をしていますか。

女性1人でも設営可能なマルシェで使うヤタイの開発、そしてヤタイによるイベントや地域への影響を調べています。昨年は木製ヤタイの設計や制作を行ない、実際にイベントで利用してもらいました。今後もまちづくりの一つとして行われているイベントで制作したヤタイを利用してもらい、出店者や来場者にアンケートを行う予定です。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

イベントでは一度に複数のヤタイを使用するので、予定日までにいくつものヤタイを制作することが大変です。研究室の先輩や後輩、友人に助けられながら制作を行なっています。今後もたくさん制作する予定なので、スケジュール管理を頑張りたいです。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

私の将来の夢は柏崎のまちづくりに携わることです。ヤタイのような小さな操作による地域の影響がどのようにあるのか、またどのような需要があるのか調査できたことを活かせたらと思っています。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

県内で就職する予定です。職種はまだ具体的には決めていません。公務員、設計事務所、まちづくりコンサルが候補です。将来的には、地元である柏崎のまちづくりに携わる仕事がしたいので、それに活かせる技術を身につけられるような就職先を目指しています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

私は大学院に進学したことで学部の頃よりも学外の人と関わったりすることが増え、自分の世界が広がりました。またまちづくりについて学び、将来やりたいことが明確になってきました。自分のやりたいことがわからない人は大学院で見つかるかもしれません。もちろんやりたいことが明確な人も、それに向けた力を大学院でつけることができると思います。

山崎 愛奈
山崎 愛奈さん
博士前期課程2年 生活環境・空間デザイン研究室 指導教員:黒木宏一 准教授
Q 研究室を選んだ理由は。

研究課題に特に決まりがなく、自分のやりたい研究・設計をのびのびとできる環境だと思ったからです。そして黒木先生がとても優しく、ときに的確なアドバイスや意見をくださるので選びました。

Q どんな研究をしていますか。

放置竹林と生きた竹を使った、第二の子どもの学び舎となる空間を考えています。生きた竹を割いて、編んで、屋根をつくることで空間化し、そこで子どもたちがどのような体験をするか、どのように学んでいくか、どのように竹そのものを感じ取っていくのかを研究し、竹と子どもが互いにちょうどいいと思える空間を提案しています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

コンクリートやガラスなどのあらかじめ人がつくって、経年変化の劣化の程度が予想できる材料を使うのではなく、生きた竹をそのまま空間化させるのでどのような事象が考えられ、どう空間化していくかというのは長い間悩んでいました。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

この研究では自然と建築をどう結び付けるかが、自分の中で最大のテーマとなっていました。2050年問題として様々なことが叫ばれる中で、ランドスケープの観点から問題に対峙していきたいと思いました。もっと身近な自然に目を向けようと思いました。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

希望としては設計事務所に勤めたいです。ただ、先にも言ったように研究やこれまでの設計課題から環境や自然に対しての興味が一段と強くなりました。就職希望ですが、就職先はまだまだ検討中です。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

社会人になったら圧倒的に時間が無くなると思います。何か資格がとりたい、研究したいことがある、大学院の2年間でやったことなかったことに挑戦してみたい、など考えている人は大学院に進学し、時間のある中で様々なことをこなしていくといいです。本当は何がしたいのか、自分を見つめ直す2年間にもなり得ると思います。

渡邉  駿
渡邉  駿さん
博士前期課程2年 環境設備・芸術工学研究室 指導教員:飯野秋成 教授
Q 研究室を選んだ理由は。

VRを用いて建築作品を見たり、考えたりするコンテンツを新しく作りたいと思ったからです。VRで見ることでしか発見できない事が建築作品に多くあると気付いたことが理由でしょうか。

Q どんな研究をしていますか。

VRを用いた建築作品の講評会、作品を考える際の支援ツールの開発を行っています。ゲーム開発ツールを使用したVR空間を開発し、その空間に作品を入れ込み、設計者、教員ら複数人と作品を共有しながら鑑賞できるかを研究しています。

Q 研究で苦労したこと、エピソードなど。

作品を鑑賞する、コミュニケーションするといった現実的な機能や、上空から作品を見るなどの非現実的な機能を組み合わせて、コンテンツとして機能させて考えること、導入することが大変でした。

Q 現在の研究を今後どのように活かしたいですか。

建築作品を設計する授業の支援ツールとして活かせるように開発していきたいです。

Q 修了後の進路。さらに進学?就職ならどんな分野、業種、職種、地域などの希望は。

建築の設計関係に就職したいと思っています。そしてこの研究の技術を使って、建築作品を多くの人に見てもらい、より建築の良さが伝わってくれればと思います。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージ。

自分の研究を追求してやりたい、専門科目をさらに深く学びたいという人には進学をおすすめします。また悩んでいる人は大学院にいってやりたいこと、やってみたいことを考えて、「大学院じゃないとできない」と思ったら進学をおすすめします。

修了生

酒井 淳一
酒井 淳一さん 勤務先:株式会社ツガミ
修了年度:2013年度 医療・福祉工学研究室 指導教員:寺島正二郎教授
Q 在学中はどんな研究をしていましたか。

筋ジストロフィー等の重度障害により手足を自由に動かせない方のために舌で電動車椅子を操作するためのリモートコントローラの開発を行っていました。

Q 現在の勤務先・職業を選んだ理由は。

小さい頃からものづくりに興味があり、ものづくりの原点である工作機械に興味があったからです。

Q 現在の主な仕事内容は。

CNC精密自動旋盤の開発を行っており、2D・3D CADを用いてメカ設計を行っています。

Q 現在の仕事で「大学院での学び・経験が生かされている」場面や、学部卒業で就職する場合との違いを感じる場面があれば教えてください。

職場では頻繁にプレゼンを行う機会があるため、学会等での資料作成や発表経験が活かされていると思います。また大学院では研究活動が主体となり実際に部品の設計から装置の完成までの一連作業を経験できるので非常によい経験になったと思います。

Q 大学院へ進学してよかったと思うことは。

大学院で学んだ基礎知識は今の仕事でも役立っていますし、3DCADも大学と同じソフトを使用しているので苦労することなく業務に取り組むことができました。また、研究ではものづくりの楽しさを改めて感じることができ、職業選択の際の決め手になりました。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージを。

より高度な専門知識や研究を学びたい人はもちろんですが、まだ将来何をしたいか分からない人や自分にどんな職業が向いているか分からない人でも大学院に進学することでわかる部分もあると思いますし、大学院で学んだことは決して無駄にはならないので、大学院進学も検討してみてください。私は心から大学院に進学してよかったと思います。

遠藤 尚人
遠藤 尚人さん 勤務先:株式会社NS・コンピュータサービス
修了年度:2008年度 指導教員:角山正博 教授
Q 在学中はどんな研究をしていましたか。

企業と連携してポンプの自動故障診断システムの開発を行いました。ハードやソフトの自動診断システムは、今もなお研究を求められ続けている分野です。

Q 現在の勤務先・職業を選んだ理由は。

新潟県内トップクラスのIT企業であるため。採用面接で述べた志望動機は「地元の長岡市に貢献できること」かつ「活躍の場が県外や海外にもあること」でした。

Q 現在の主な仕事内容は。

自動車に搭載するメーターやヘッドアップディスプレイのシステム開発にSEとして携わっています。お客様の要望を聞き取り、それを実現するためのプログラム指示書を作成し、完成した製品がお客様のご要望と合致しているか確認します。

Q 現在の仕事で「大学院での学び・経験が生かされている」場面や、学部卒業で就職する場合との違いを感じる場面があれば教えてください。

SEという職種にとってコミュニケーション能力が必要となる場面がこんなに多くあるとは想像していませんでした。少ない労力で誤解なく情報を受け取り、伝えることが重要です。その能力が大学院での研究発表によって養われました。

Q 大学院へ進学してよかったと思うことは。

大学院への進学は研究室に配属された時から決めていました。研究成果を満足いく形にするには学部卒業までの期間では足りないと感じたためです。目標を定めて主体的にやり遂げることができるという自信に繋がっています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージを。

大学院での時間を、将来を考えるために活用することは決して後ろ向きではありません。就職先によってその後の人生観が大きく変わると思うため、焦ってほしくありません。私は、子供の頃から「胸を張れる生き方をしたい」と考えていました。お金を得る方法もその一つです。今の会社に就職できたことで胸を張れる生き方ができ幸せです。

上野 顕司
上野 顕司さん 勤務先:三洋化成工業株式会社
修了年度:2008年度 生物化学工学研究室 指導教員:斎藤英一 教授
Q 在学中はどんな研究をしていましたか。

ウナギの皮膚から分泌される粘液に含まれるタンパク質の同定や分析をしていました。対象は主にタンパク質分解酵素(プロテアーゼ)とその阻害剤です。大量に仕入れたサンプル(ウナギ)の粘膜を研究室のメンバー総出で採取したのはよい思い出です。

Q 現在の勤務先・職業を選んだ理由は。

当社は規模のわりに広範囲な製品を取り扱っていた為、他の化学メーカーと比較して魅力的に思い面接を受けました。本当は研究職を志望していましたが、営業職として採用されました。技術営業のため、大学で学んだ知識は役に立っています。

Q 現在の主な仕事内容は。

法人向けにウレタンやアクリルを中心とした機能性樹脂の販売をしています。新製品の開発や企画に関わることも多く、研究部のスタッフを含めたメンバーと共に新たな価値を市場に提案しています。

Q 現在の仕事で「大学院での学び・経験が生かされている」場面や、学部卒業で就職する場合との違いを感じる場面があれば教えてください。

大学院で学んだ化学全般の知識と研究経験は、社内外の研究員と会話する際の基礎知識として役に立っています。修士として学部生を取り仕切った経験も、コミュニケーションの面で役に立っています。知識と経験の両立ができることが大学院のよいところです。

Q 大学院へ進学してよかったと思うことは。

ひとつの研究テーマに集中して向かい合えた経験は、営業職の現在も役に立っています。また、学部生を含めた研究室のリーダーとしてチームを纏めた経験は、人間力を磨けた貴重な体験だったと感じています。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージを。

企業の特に研究職は大学院進学者を採用するのが当たり前になっています。そのため、卒業するだけでは他の人との差別化はできません。在学中に何をしたのか、どのような実績を残せたのかが重要になりますが、そういったことを意識することで人生においてかけがえのない期間となるはずです。

藤間 一希
藤間 一希さん 勤務先:小柳建設株式会社
修了年度:2020年度  生活環境・空間デザイン研究室  指導教員:黒木宏一准教授
Q 在学中はどんな研究をしていましたか。

「まちの風景と建築」をテーマにした修士設計を行いました。柏崎の商店街を対象とし、そのまちの風景をつくりだしている要素をデザインの試料としてサンプルを作成し、それを元にして設計することで風景から建築する可能性を見出す設計を試みました。

Q 現在の勤務先・職業を選んだ理由は。

1つの建物を現場で1から管理する施工管理という職種に魅力を感じる中で、今の会社はDX事業に力を入れており、これからの建設業界を牽引していく可能性を感じ、自身もITを活用した現場監督になりたいと思い、入社を決めました。

Q 現在の主な仕事内容は。

現場の施工に関する図面、書類の作成、協力業者と納まり、工程の段取りを行っています。

Q 現在の仕事で「大学院での学び・経験が生かされている」場面や、学部卒業で就職する場合との違いを感じる場面があれば教えてください。

大学院に進学したことにより、より専門的な学びができたため、学部卒業後に就職するよりも専門的な用語等を知った状態で働けたことがよかったと思います。

Q 大学院へ進学してよかったと思うことは。

人の前で話す能力が鍛えられました。発表する機会が多くあったことや毎週のゼミで後輩にアドバイスしていたため、どうすれば相手に伝わりやすいかを考えることができてよかったと感じます。また、自身が将来どうしたいかを考えるのによい2年間でした。

Q 大学院への進学を考えている、または今後考える人へのメッセージを。

自身がこの先何をしたいのかが不透明であれば、大学院へ進学して自身のやりたい研究をしながら今後の自分について考えてみてもよいと思います。また、大学院で資格を取得すれば、就活に役立つと思います。